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エリオット波動が使えない理由

近々関野さんの商材、関野式エリオット波動塾が再募集されるようですが、
これにあたって、エリオット波動が、本当に優位性のある手法なのか?
について、考えてみたいと思います。

ちなみにFXにおいて正解はないので、
あくまで私が、どう考えているか?ということになります。

関野式エリオット波動塾については、以下でレビュー済みです。
>>関野式エリオット波動塾のレビュー

全ての理論が正しいとは限らない

まず、考えないといけないのが、エリオット波動の理論が、
きちんとした根拠、理屈のある理論なのか?ということです。

現状、FXにおいては、エリオット波動以外にも、様々な理論がありますが、
その全てが、本当に勝てる理論なのか?は疑問です。

もし仮に、全てが正しい理論なのであれば、
FXは、勉強すれば勝てる、ということになると思います。

でも、よく言われるのが、FXでは、9割の人が負けている、ということ。
勉強すれば勝てるのであれば、こういう事態にはなっていないはずです。
基本的に、みんな勉強していると思うので、もっと勝てる人がいるはずでしょう。
勉強して勝てるのなら、「FX=危険という」イメージも定着していないはずです。

でも、9割の人が負けているといわれ、
「FX=危険」というイメージが定着しているということは、
一概に、様々な理論を勉強したからと言って、勝てるとは限らない、
ということが言えると思います。

現に、先日レビューしたFlash Zone FXの商材内では、
プロップファーム出身で、信頼性の高い実績を持つポールジモンさんが、
誰もが正しいと考えているであろう、ダウ理論を否定されています。

上述の通り、私も過去は、いろいろな商材を買いまくり、
「どれが正しい手法なのか?」がわからず、
ノウハウコレクター化していた時期がありました。

明確な実績のない商材ばかりなので、本当に勝てるのか?がわからない。
それなら自分で手法を確立するしかない、ということで、
検証やデータまとめを行って、教材の手法に優位性があるのか?の切り分けを行い、
時には改良したりして、現在の手法を確立しました。
引用:どうやって勝てるようになったのか?

私も、どうやって勝てるようになったか?について、上記のように書いています。

なので、まず大前提として、理論として説明されているから正しい、と思わず、
その理論が、きちんとした根拠があるのか?を自分で考えて、
数ある理論や考え方、手法の中から、採用するか?しないか?を、
自分で切り分けていく必要があると思います。

エリオット波動とは?

まず、そもそもエリオット波動とは何なのか?ですが、
これは以下、ウィキペディアで詳しく解説されています。

この理論によると、1つの相場には「上昇5波動」と「下降3波動」が存在する。
上昇局面では、以下のような「5つの波動」を描く。
上昇第1波→上昇第2波(調整)→上昇第3波→上昇第4波(調整)→上昇第5波

下降局面では、以下のような「3つの波動」を描く。
下降第1波→下降第2波(調整)→下降第3波

つまり、上昇時にはジワジワと「底上げ」しながら上げていく事が多く、下降時には一気に下落して、一度は反発する…という事である。これらの波動については、「上昇5波動のうち第3波動が最短になることは無い」という理論がある。従って、第3波動が最も短くなる波動の捉え方は、そもそも波動の捉え方自体に誤りがあると解釈されることとなる。また、上昇第5波の最高値は通常上昇第3波よりも高くなるが、時折第5波の最高値が第3波の最高値を超えられずに下回る場合がある。これをフェイラーと呼び、相場の転換点となる可能性が高い波形であるとされている。この他に、トレンドの勢いが強い場合は上昇5波または下降3波を超えて波動が描かれることがあり、これをエクステンションと呼ぶ。
引用:エリオット波動 – Wikipedia


引用:FX 実戦チャート術 第13回 エリオット波動

簡単に言うと、価格の値動きの波形の型、つまりパターンのようなものです。

各理論を細かく考察してみる

まず、冒頭でも書きましたが、この理論を教えられて、
「なるほど、こういう値動きのパターンがあるのか」と、一概に考えないことです。

なぜなら、そう考える根拠が、一切書かれていないからです。

「こういう市場参加者の心理が働くから、こういう波形を描く」
こういう解説なら、きちんと根拠の伴った理論と言えますが、
エリオット波動の解説は、このような根拠の解説はなく、
「こういう波形を描く」の部分のみの解説となっています。
なので、これだけの情報を元に、それが正しい、と認識するのは危険です。

ネット上の情報には、根拠の解説はないので、
以下、自分なりに根拠の部分を考えてみたいと思います。

上昇5波動と下降3波動

1つの相場には「上昇5波動」と「下降3波動」が存在する。
つまり、上昇時にはジワジワと「底上げ」しながら上げていく事が多く、
下降時には一気に下落して、一度は反発する…という事である。

これに関しては、その根拠の部分は、いくら考えても、見い出せませんでした。

なぜ、そのようなことが言えるのか?
まったくわかりません。

上昇の動意が弱ければ、第3波、第5波で、前回高値を更新できないことも考えられますし、
また、上昇の動意が強ければ、第7波、第8波と、トレンドが継続することもあります。
そして、実際にそのようなチャートパターンも、たくさん存在しています。

なぜ、5波と、決めつけてしまうのか?
その根拠が、考えつきません。

 
また、その後の「上昇時にはジワジワと底上げしながら上げていく事が多く、
下降時には一気に下落して、一度は反発する」という部分については、
ネットで検索してみたところ、以下のような記事を見つけました。


引用:なぜ、下げ相場のほうがスピードが速いのか?|ザイFX!

上昇するには重力に逆らうので遅く、
一方下降の場合は、重力に従うので早い、とする考え方です。

では、本当に、このようなことが言えるのか?というと、
もう、これはデータを見てみれば一目瞭然です。

仮に、上昇より下降の方が早い、と言えるのであれば、
価格が同じ期間においては、陽線よりも陰線の方が少ない、ということになります。


上記チャートは、ドル円の週足になりますが、
2016年9月16日現在のレートは、2013年5月13日付近のレートと同じであるため、
この区間の、日足の陽線と陰線の数を調べてみます。

ヒストリカルデータは、マネースクウェアジャパンさんからお借りしました。
>>http://www.m2j.co.jp/market/historical.php

エクセルで、終値-始値を計算し、
正の数であれば陽線、負の数であれば陰線ということになり、
これで「0より大きい」「0より小さい」でフィルタをかけて、
データの数を調べてみた結果、陽線418、陰線446という結果でした。
データソース:https://review.info/wp-content/uploads/USDJPY.xlsx

結果は、ほぼ同等であり、むしろ数としては陰線の方が多くなっています。
よって、この結果から、下降の方が早い、という事実はない、と言えるわけです。
一応その他通貨ペアでも確認してみます。


上記チャートは、ユーロドルの週足になりますが、
2016年9月16日現在のレートは、2015年1月25日付近のレートと同じであるため、
この区間の、日足の陽線と陰線の数を調べてみます。
データの数を調べてみた結果、陽線215、陰線212という結果でした。


上記チャートは、ユーロ円の月足になりますが、
2016年9月16日現在のレートは、2013年3月1日付近のレートと同じであるため、
この区間の、日足の陽線と陰線の数を調べてみます。
データの数を調べてみた結果、陽線479、陰線475という結果でした。


上記チャートは、豪ドル/米ドルの月足になりますが、
2016年9月16日現在のレートは、2009年5月1日付近のレートと同じであるため、
この区間の、日足の陽線と陰線の数を調べてみます。
データの数を調べてみた結果、陽線1004、陰線904という結果でした。

豪ドル/米ドルに限っては、若干陰線の方が少なくなっていますが、
1割前後なので、ほぼ同等と見ていいと思いますし、
その他通貨ペアでは、陽線が多かったり、限りなく同じ数になっており、
これも込みで判断すると、陰線が少ないとは言えないでしょう。

つまり、「下降が早い」という理論については、
FXにおいては、そういう事実はない、と言えます。

 
あともう1つ、「下降が早い」という理論について、
その根拠となりえるものがあります。
それは、信用の観点からです。

例えば、株価を考えてみても、
企業が、何か不祥事を起こした場合の売りというのは、一気に投げ売られます。

「上げ百日、下げ三日」
「買いは建築 売りは崩壊」
なども、似たような意味として、よく使われます。

ただ、FXの場合は、一概に、上昇=買い、下降=売り、とは限りません。

例えば、ドル円が上昇していたとします。
この場合、もちろんドルが買われてもドル円は上昇しますが、
円が売られてもドル円は上昇するわけです。

株のように、上昇=買い、下落=売り、が大前提なのであれば、
信用という観点が「下降が早い」という根拠に成り得ますが、
FXは「下落=売り」ではないので、
信用という観点も「下降が早い」という根拠に成り得ることはありません。

 
 
ちなみにですが、売りか?買いか?を判断する方法は、あります。
これを判断するには、複数通貨ペアを見る、ということをやります。

例えば、ユーロドル、ポンドドル、豪ドル米ドルの3つのドルストレートと、
ユーロ円、ポンド円、豪ドル円の3つのクロス円を見ます。

仮にドルストレート全てが上昇していればドル買いによるドル円の上昇であり、
クロス円全てが下落していれば円売りによるドル円の上昇と判断します。

つまり、複数の通貨を見ることで、
ドル円の上昇が、ドル起因なのか?円起因なのか?がわかる、ということです。
ドル起因なら、全てのドルストレートが上昇するはずであり、
円起因なら、全てのクロス円が下降するはずだからです。

なので、この方法によって、売りか?買いか?が判断できるため、
FXにも生かそうと思えば、生かせます。

ただ、これは、最初にやったように、ヒストリカルデータをまとめてデータ整理をする、
みたいにして、優位性を判断することは不可能です。
FXの場合は、一概に、上昇=買い、下降=売り、とは限らないからです。

では、どうやるか?ですが、ちょっと長くなってきたので、
この続きの内容は、特典での公開とさせていただきます。

上昇5波動のうち第3波動が最短になることは無い

基本的に、トレンドを転換させるためには、
それなりに大きな材料が必要となります。

大きな材料が出た場合に、目標とするレートが設定され、
そこを目指して、トレンドを作って動いていくわけです。

で、このような大きな材料というのは、少しずつ小出しにされるのではなく、
最初に1回で全て出しつくされます。

ということは、レートが動く量としては、
現在のレートと目標とするレートの乖離が大きい、はじめのうちが大きく動き、
レートが目標とするところに近づくに従って、
その動きは、どんどん小さくなっていく、と言えます。

もし、材料が、最初に1回で全て出しつくされるのではなく、
最初は小出しにして、徐々に徐々に出されていくのであれば、
はじめのうちは小さく動き、次第に大きな動きになると思いますが、
そういうわけではありません。

つまり波の大きさとしては、第1波>第3波>第5波の順なので、
第3波動が最短になることは無い、というのは半分納得ができます。

「第3波動が最短になることは無い」の裏を返せば、
第3波が一番大きくなる、というニュアンスも受け取れますが、
私は上記の通り、第1波が一番大きく動くと考えています。



引用:米CPIは予想上回る、ドル円は102円台回復=NY為替

例えば、昨日2016年9月16日の値動きを見ても、
米消費者物価指数が予想よりいい結果となったため、これによりドルが買われ、
ユーロドルは下降トレンド転換、ドル円は上昇トレンド転換していますが、
米消費者物価指数は、徐々に小出しにされるのではなく、21時30分に1度に結果が出されます。
なので、材料が出た瞬間が、一番大きく動くわけです。

 
ちなみに、トレード手法的に考えると、
第1波が大きく動くの出れば、第1波を狙ってエントリーするのか?というと、
それはまた別で、そういうわけではありません。

なぜなら、第1波というのは、トレンドに逆らったエントリーとなるため、
勝率がとても低いからです。

例えば買いなら、第1波を狙うには、まだ下降トレンド中に買わなければなりません。
それよりも、第1波で、前回高値を上抜けたのを確認後に、
第3波で買う方が勝率が高いため、狙うのは第3波ということになります。

フェイラー及びエクステンション

フェイラーとは、上昇5波目が3波目を超えられなければ、
相場の転換点となる可能性が高い波形。
エクステンションは、トレンドの勢いが強ければ、
上昇5波目を超えて、7波目、8波目と波動が描かれる、ということ。

言われていることは、もちろん正しいとは思いますが、
もう、これを言ってしまうと何でもアリというか、
だったらエリオット波動の「上昇局面では5つの波動を描く」
という理論が何だったのか?ということになってしまうと思います。

結局、エリオット波動を、どうトレードに生かせばいいのか?がわかりません。

「上昇局面では5つの波動を描く」のであれば、
5波目が出たら売りを考えればいいわけですが、
でもトレンドの勢いが強ければ7波目、8波目があるわけですよね。

「上昇局面では5つの波動を描く」のであれば、
4波目で落ちてきたところで押し目買いを狙いたいところですが、
でも、上昇動意が弱ければ、5波目で高値更新せずにトレンド転換するわけですよね。

こんなに例外を付け加えられると、
そりゃーどれかには当てはまると思います。

まとめ

以上の内容から、エリオット波動の理論については、
私は、優位性のある理論であるとは思っていません。
なぜなら、その根拠が明確ではないからです。

「第3波」という部分に関しては、
確かに私もトレードにおいては第3波を狙っていますが、
それは大きく動くからという理由ではなく、
勝率が高いから、という理由であり、
若干意味合いが違ってきていると思います。

やはり物事の優位性を判断する場合、その根拠というのはとても重要です。

前職でも、研究結果を発表する時は、
「その根拠は?」という突っ込みを、よくもらっていました。
引用:どうやって勝てるようになったのか?

上記でも書いていますが、もし前職で、
ウィキペディアにあるようなエリオット波動の理論、
「1つの相場には上昇5波動と下降3波動が存在する」みたいな解説をしたなら、
上司から「その根拠は?」と聞かれ、答えられなければ撃沈していたと思います。

自分で手法の選別をすることが、いかに重要か

今回は、エリオット波動の優位性について書いてみましたが、
基本的に私は、今回やったように、その他いろいろな手法についても、
・きちんとした理屈の通っている手法なのか?根拠はあるのか?
・検証やデータまとめをして、優位性のある結果が得られた手法なのか?
を考えて、採用するか?しないか?を判断しています。

「上昇5波動と下降3波動」と「上昇5波動のうち第3波動が最短になることは無い」
については、明確な答えが出せないので、
上記私が書いた内容も、絶対に正しいとは言えないわけですが、
「売りの方が早い」という理論については、
データまとめの結果から、そういう傾向にないことが明確に証明できるわけです。

「売りの方が早い」という理論は、ザイFX!で解説されていましたが、
ザイFX!というと、FX系情報発信サイトの大手であり、
情報発信元としては、信頼性は高いと考えられますが、
そのサイトですら、「売りが早い」という事実無根の情報を出しているわけです。

大手でこれなので、その他小規模サイトや商材であれば、
さらに誤情報を発信している可能性は高まるでしょう。

なので、冒頭でも書きましたが、
FXでは、膨大な数の理論や手法、考え方が存在しており、
今回のように、その全てが正しいとは限らないので、
自分で選別する判断力がいかに重要か?がわかると思います。

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